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exclamation【25】

ライナーノーツ

01.カンナ

稲積帆波

松内功太

安井友士

細田和弥

各曲解説の最後に、松内功太の作曲時のデモを同時に公開しています。

どうぞそちらもあわせてお聞きください。

自分の中でのこの曲の主人公はおそらく20代後半、夜のお店で働くお姉さんのイメージでした。「カンナ」というのもその女性の源氏名のつもりです。様々な人物に出会い様々な経験を重ね自信をつける一方で、どこか廃れてゆく自分とも向き合いながら日々を過ごしているというような設定です。このアルバムの中では唯一の女性が主人公の曲になっています。ということもあり自分の中の全体の構想としては落ち着いた楽曲になるイメージでしたが、あくまで松内くんにはそれを伝えずに歌詞を渡した所かなり重たいイメージのデモが返って来たので非常に驚きました。しかしまたそれが安井くんに渡りアレンジされたものを聴けば、更に進化してEDMが加わっておりイメージの広がりという面白さを痛感した作品 になりました。また全体的にキーも高くなく全体的に淡々としているため、高音やダイナミックさを強みとしてきた私にとっては新たな課題となった一曲です。
 

この手の構成の曲を作ってみたいと思っていた矢先に送られてきた歌詞なので喜んだ記憶があります
構成をA-B-A-B-サビと解釈するかA-サビ-A-サビ-大サビと解釈するか、かなり迷った結果後者になりました
前者のパターンもいつかきっとやります、期待しててください
いつもの事ながらそれなりに作曲は難航したのですがAメロのアイデアを思い付いてからはわりと早かったかと
ここのコード進行はシンプルではありますが意外とハッとする進行なので気に入っています
デモテープではユニコーンのHELLOと言う曲を参考にしました、て言うかほぼまんまです、パクりました
奥田民生、阿部義晴作品にはこの構成の曲が割と沢山あってそれに強く憧れていたわけです、結果ああ言うことになりましたけど
まあでも僕はユニコーン大好きですがユニコーンになりたい訳ではなかったので、結果オーライです
ちなみにこのアルバムの楽曲制作は大きく分けて3期に分かれています
1期:方舟、FREEDOM、メテオのお手紙、SANAGI、Musk night
2期:25、溜息、贅沢をいえる日
3期:カンナ、エゴイスト、Pancake!
これを意識して聴くとまた違った楽しみ方が出来るのでは無いでしょうか。

この手の構成の曲を作ってみたいと思っていた矢先に送られてきた歌詞なので喜んだ記憶があります
構成をA-B-A-B-サビと解釈するかA-サビ-A-サビ-大サビと解釈するか、かなり迷った結果後者になりました
前者のパターンもいつかきっとやります、期待しててください
いつもの事ながらそれなりに作曲は難航したのですがAメロのアイデアを思い付いてからはわりと早かったかと
ここのコード進行はシンプルではありますが意外とハッとする進行なので気に入っています
デモテープではユニコーンのHELLOと言う曲を参考にしました、て言うかほぼまんまです、パクりました
奥田民生、阿部義晴作品にはこの構成の曲が割と沢山あってそれに強く憧れていたわけです、結果ああ言うことになりましたけど
まあでも僕はユニコーン大好きですがユニコーンになりたい訳ではなかったので、結果オーライです
ちなみにこのアルバムの楽曲制作は大きく分けて3期に分かれています
1期:方舟、FREEDOM、メテオのお手紙、SANAGI、Musk night
2期:25、溜息、贅沢をいえる日
3期:カンナ、エゴイスト、Pancake!
これを意識して聴くとまた違った楽しみ方が出来るのでは無いでしょうか。

松内から唯一許可が下りて好き勝手アレンジできた曲です。笑

このアルバムの中で一番ビビッと、自分が一番輝ける、インスピレーションを詰め込める曲。

いわゆる遊び放題に出来る曲。
レコーディングもものすごく楽しんで出来たレコーディング中何を弾いてもメンバーから笑いが絶えなかったラストの曲。

アレンジが完成した時点からこれはラストだなと自分の中では決まっていました

02.FREEDOM

この歌詞が完成したのは実はかなり前になります。方舟をきっかけに松内くんと共に作品作りをしようという話になり、すぐに取り掛かった際に一番初めに歌詞を作ったのがこの曲でした。誰かと一緒に何かを作るという未知の高揚感と、もう自分で曲をつけなくて良いんだという開放感とでかなりのスピードで仕上がったのを覚えています。そのせいなのか、歌詞の中身も挑発的でかなり開放感のある内容になっています。ただ、かなりのスピードで作ったせいなのか細かい内容についてはあまり覚えていません。しかし初めてここまでのアップテンポの曲に挑みましたので、デモを聞いてビビってしまいレコーディングまでの間に普段は絶対歌わないようなテンポ感の曲をカラオケでこっそり練習したりもしまし た。あんまり効果はなかったけど。

松内と言えば!みたいな曲調だと自分では思っているのですがどうなんでしょうか、まあそれはこれ以前の僕を知っている人にしかわからないのですが。イメージとしては作られたガールズロックバンド、みたいなサウンドもシンプルでリズムもシンプルな速い8ビート、コード進行はまあちょっと小難しい所もありますがそこはご愛嬌という事で。
レコーディング最初期の曲と言うことで自分の色をどこまで出すのか全員が探り合っていたのかアルバム内ではデモから1番変わっていない曲になりました、ライブでも非常にやりやすい曲です。

このプロジェクトでの一番最初のデモで、アレンジとリミックスを完全に履き違えたのを松内に酷く嗜められた思い出の曲。
ダックスに出会って初めに録ったのがこれ。今になって聞けばRockにもPopsにもなりきれてないので録り直したい曲です…

言い方は悪いかもしれないが疾走感だけで弾いた。ストレートな何も凝った事のないギタープレイ。若さの塊。

03.エゴイスト

作曲を人に任せるようになり自分の中で作詞の自由度が増してからは、殆どと言っていいほど歌詞の内容がラブソングというものから遠ざかってしまいました。そんな今の私なりに一生懸命作った精一杯のラブソングがこの曲です。今だからこそ言える話ですが、歌詞が完成した後に松内君に渡す時というのはどんな歌詞であれ照れくさいのですが、この曲に関しては得に照れくさかったのを覚えています。ただ、テンポ感やスケール感は私の得意な大きめのバラードになっているのでレコーディングに関しては割と落ち着いて臨めたようにおもいます。

王道のロックバラードです、熱唱系。曲作りの最後の方になってやっぱりアルバムに王道のバラード入ってないのはヤダ!と思い立って作り始めました。これまで稲積が歌わなかった曲を作ろうと始めた制作とは言え、稲積にスケールのでかいバラードを歌わせないのは損だと思ったんですね。その想いに応えてレコーディングでもドカーンと歌ってくれました。
イメージはoasisのDon't Look Back in Anger、サビのコード進行も少しそんな感じになってるのでそう思って聞いてください。ちなみに3期のデモは録り直しがめんどくさくなっちゃって歌入れは全部一発録りです、多少雑な所もそのままで提出してやりました。全曲詞先のこのアルバムですがその中でも特にそれを感じさせない出来になってるんじゃないかと自画自賛しています。
全然関係無いですがTOKIOのAMBITIOUS JAPAN!は絶対に詞先だと睨んでるんですがどうなんでしょう。

割と得意なジャンルですね。アレンジも一発で通りました。
松内曰く「プロとアマの境目はコーラスにある」らしいので関西でNo,1のコーラスメーカーの僕の腕の光る1曲です。

緩急?高低差?を大切にした。のびのびと伸びる歌が素敵やん。ギターソロは感情的に弾いた

04.メテオのお手紙

夜テレビをボーっと見ていたときに、彗星が地球に近づいているというニュースが報道されました。その時に中学生の頃よく宇宙のことを妄想していたのを思い出し、当時の中二病の私の妄想と組み合わせた前衛的な世界観で歌詞を作ることにしました。妄想の全貌を思い出すのには苦労しましたが一度思い出してしまえばストーリーは当時の私がなんとなく完成させていたので、そこまで思いつめることもなく完成しました。何も伝えずに松内君や安井さんに託しましたが、よく伝わったのか私が思っている以上に世界観が炸裂した一曲になりました。しかしながら三拍子が苦手なのか、レコーディングはリズムにうまく乗ることが出来ずかなり時間がかかってしまいました。ライブでもこの曲は何度か演奏してい ますが、相変わらずリズムがとりにくく非常に難しい曲です。

来ましたね、これは凄く良い曲です。歌詞の世界観もなんとな~くデヴィッド・ボウイのスターマンを彷彿とさせてとてもいい感じ
高校生の頃聞きまくっていた布袋寅泰の影響でよく分からないのに一生懸命聞いていたのは良い思い出です。歌詞を初めて読んだ時にこれは3連だなとすぐに思ったのを覚えています。

アレンジの打ち合わせで言われたのが「とにかく宇宙」とか「アームストロング」でした。というわけで、高校の時から使ってるYAMAHA MO8と言うシンセの今まで使い道がわからなかった音色(おんしょく)を実験的に使ってアレンジしました。
余談ですが、サビでアコギが入ったことで「All instrument 安井友士」の肩書きを逃した思い出もあるとかあるとか。

特になし

05.25

このアルバムのテーマにもなっている曲です。25歳というのは何においても大きく変化する年なんじゃないかということと、単純にアルバムの中に一曲数字のタイトルが入っているとかっこいいなという単純な理由から25という数字のタイトルの曲を作ることにしました。内容に関しては自分が25歳になったとき、それから更に年をとったときにこの曲をどういう気持ちで聴くんだろう、こんな風にはなってくれるなという未来の自分を挑発するつもりで作詞しました。とはいえもうすぐなので少しビビッています。
 

いわゆるタイトル曲です、この曲は比較的スムーズに完成しました。自分の中ではAメロは玉置浩二でサビは奥田民生です、と言うか基本的に僕は玉置浩二と奥田民生とスピッツで出来ているのでどの楽曲にもその影響は少しずつ出ていると思います。完成版にはその面影もありませんがデモの方ならAメロのギターの感じでわかる人には玉置浩二からの影響が分かるかも知れません。
サビは奥田民生がああいうコード進行をよく使うのでいつかやりたいと思っていたのです。それこそカンナのサビもそうです、流行ってたんですね。
そう言えばこの曲ではベースを弾いていませんが決して面倒くさかったと言う訳ではありません、安井さんのデモに入っていた打ち込みのベースの音を僕が気に入ったのでそのまま収録してもらう事になったのです。決して面倒くさかったと言う訳ではありませんよ
その代わりライブではガッツリ弾き倒してます、難しいです。

Funkですねぇ~
この曲をわかりやすく言うと、玉置浩二と奥田民生が作曲し、槇原敬之がアレンジして、Red Hot Chili Peppersが弾いてます。
 

ファンクなプレイ。ギターはレッチリのフルシアンテを意識した。ギターソロはすごく簡単なのにプレッシャーに負けて何度も何度もレコーディングし直したのが悔しい。今はいい思い出だけど

06.溜息

短くシンプルな曲に魅力を感じ始めた頃に作った歌詞です。どうせシンプルで短いんだからとんでもない内容を抽象的に言いまわして綺麗な感じにしてやろうと思い、ただただ寂しさを紛らわすために男女が古臭いラブホテルでその場限りの都合のいい関係を持つという如何わしい内容になっています。メロディーもアレンジもそんな内容とはかなりギャップのある曲なので、イメージが膨らみやすく深い一曲になったのではないかと思います。歌も完成形はさらっと歌っていますが私のイメージではどうしてもエロスに寄せたがってしまうのか、初めはもっと囁いたようなボーカルでした。

とてもシンプルな曲です、本当にすぐに完成しました。スピッツの歌詞が基本的に大体これくらいのサイズ感でそれが大好きなものですから曲もそんな感じに、と思っていたら必要以上にポップになってしまってアルバムに合うのかと心配したものですが結果的に良いアクセントになりました。ちなみにデモのイントロで山下達郎のクリスマスイブみたいなギターを冗談で入れていたら悪ノリした安井さんがまんまクリスマスイブみたいなアレンジを上げて来て却下されたと言うエピソードがあります。

お蔵入りした悪ふざけバージョンがある曲。この曲の最後のギターソロは僕の無茶振りです。まぁエンジニアとして「こいつなら弾けるわ」ってわかってる上で頼みましたよ。それに答えやがったダックスは見直したもんだ!まぁこの日からそんな奇跡は二度と起こってないけどね。
ちなみにこの曲のほとんどのギターは僕が弾いてます。

実は自分のギタープレイは少ししかない。サビのディレイフレーズとラストのギターソロのみ。サビのフレーズは弾いても聴いても気持ちいい。
ラストのギターソロは安井さんの無茶振りにより弾きました怖かった

07.SANAGI

この曲はこのアルバムいち尖った内容になっていますが、なぜここまで尖った内容の歌詞になったのかということを正直全然覚えていません。途中にまったく違うセクションが挟まれていますが、変なことを詰め込んだ曲にしたかったということまでは覚えていますがなぜそうしたかったのかということを覚えていません。この変なセクションのせいでかなり松内くんを困らせてしまったのですが思い切りがよかったのか、かなり個性的で聞く人の注目も集まりやすいようです。
 

出ました問題児、ギラギラ尖ってます。何度も言っていますからどこに苦労したのかは割愛しますがそれを除いても特に苦労した曲です、ほぼ苦し紛れですが何とか上手いことはまりましたね。そう言えばこれは言った事ありませんでしたがサビはもともと
僕の夢がね
いつもいいとこで終わるのは
夢喰いバクがね
美味しいところを食べるから
夢見る君をね
見ると心が痛むのは
蛹の様なね
僕の心が汚れてるから
こういう風に送られて来たのですが歌割りを勝手に解釈して今の形に収まりました。そんな感じで最初から最後まで苦労させられた問題児だった訳です。余談ですが同じスピッツ大好きの友人からはむしろ溜息よりこっちの方がスピッツ的だと言われ、なるほど確かにと納得しました
この曲に何か感じる方は是非そちらも。

松内って難解なコードとか変な構成で曲つくるんですよ。これに関してはアレンジ放ったらかしです。

何から何まで不思議で仕方がない曲。なぜか人気。なぜだか人気。

08.贅沢をいえる日

ずばり誕生日をモチーフにした曲ですが、誰かのお祝いをするという明るい内容ではなく主人公が誕生日にかつての恋人を思い出すというアンニュイな内容になりました。ぱっと見た感じではかなり女々しい内容ではありますが、言葉に出すことこそ無いとはいえ誰にでもあるノスタルジーを繊細に表現したかったのでかなり時間がかかりました。作曲の段階でも基本はイメージを狭めてしまいたくないのであまり内容の細かい説明はしないのですが、この曲に限ってはかなり細かく説明をしました。アレンジでは最後に男勢のコーラスが入り、より一層汗臭さが出て深みが増しました。メロディーの高低差が非常に激しくキー設定やレコーディングはかなり苦労しましたが、小さな世界観のままで6分弱の大作になり ました。

これもシンプル、しかし同じシンプルでも溜息と違うのは溜息はシンプルにと心がけて作ったのに対しこっちは結果的にシンプルになったと言う点です。メロディの起伏や幅と言う意味では複雑で難易度は高かったみたいですが僕的にはとても自然に出てきたメロディなのです、なので普段は凝りがちなコード進行もかなりシンプルになっています。あと実はサビのメロディには現在の完成版とは別のメロディがありました。それはあまりに暗いメロディだったのでボツにしていたのですが、後々ほぼそのままCメロに流用できる事に気付いて日の目を見る事になったのです。なのでサビの歌詞にはCメロのメロディが結構ハマったりします。

僕が作ったデモではギターソロは口笛でした。(それでよかったんちゃうかなぁ。)そして「暗めの曲にしたいのに、大勢で歌うコーラス入れるんじゃねぇ」稲積さんに忠告を受けましたが、そのレコーディングがあまりにも楽しかったのでそのまま採用されました。

実はアコースティックギターは9割弾いていない。弾いたのはギターソロのみ。朝起きてパパッと作ったけど案外良くてメンバーにも好評だった
このギターソロが一番時間かからなかった

09.Pancake!

ある日バイト終わりにのんびり片付けをしていたら、同僚からその日近くで女性が自殺したという事件があったらしいと聞きました。驚いてネットで調べたところ事件現場に居合わせた人たちが興奮気味にTwitterでつぶやいているであろうものをいくつも目にしました。しかしそのツイートの直後には何事も無かったかのような全く違う内容のツイートがされており、入れ替わる情報の速さや軽薄さ、空虚さをまざまざと見せ付けられ、事件そのものよりもショックを受けたものです。そんな入れ替わりの激しい情報社会をわたしなりに表現したシュールな世界観と時事的な内容の歌詞になっています。なんといってもメロディーやアレンジがまさにイメージにぴったりで自分の中ではかなり完成度の高い作品になりま した。アルバムタイトルのexclamationというのも、この曲の!(エクスクラメーションマーク)からとったものです。

意外な人気曲。フォークで機械的なリズムとサウンド、美しくつかみ所のないメロディ、そして凄惨で軽薄な歌詞がとても良い具合に絡み合った佳曲だと思っています。これに関しては珍しく稲積から細かい注文がありました。初めに指定された楽曲のイメージは山崎まさよしの僕はここにいる、だったと思いますが結果はどうなんでしょうかまあリズム的にはそんな感じになったと思いますが。

メロディもなんとなくフワフワした所を取ってほしいとの注文もあったので歌いにく~いかなり鬼畜な下降メロディをAメロに付けてやりました、これも頑張って歌ってくれました、お疲れ様です。
普段曲を作る時に転調を使う事はほぼ無いんですけど珍しくBメロで一瞬転調をしています、ただ意図してやった訳ではなくとても自然にこうなってしまいました、なのでとても自然に聞こえる転調になったと思います。
自然に閃いた、的なアイデアは僕にはまず降りてこないものですからこういうのは本当に数少ない例です。僕にとってアイデアと言うのは降りてくるものでは無く引きずり寄せるもの、思いつかないのがテンプレなのです。
デモのオケにはアコギとバスドラムと裏打ちのハイハットしか入っていません。
参考にしたのはPS2用ゲームソフト塊魂のBGMであるさくらいろの季節と言う曲で、本当はストリングスも入れたかったのですがそこは技術的に断念。完成版から考えるとそのストリングスは別に無くて良かったのでそこは結果オーライと言うことで。

一瞬にしてアレンジし終わった変な感覚を覚えています。どこで仕入れたのか検討もつかない手法を使ったりしてます。なにを思ったのかダックスが僕の作ったデモのアコギを完コピしてレコーディングに挑んだのです。キーボードで弾いたアコギなので弾きにくさMAXです。この日からダックスはこの曲に苦しめられることになるのです。ラストの雑音はiPhoneを2台クロスさせて持ち、カフェを徘徊して収録しました。

アコースティックギターに慣れていなくて指パンパンになりながら弾いた曲。アルペジオは至ってシンプルだが異様に頭に残ってしまう
気付けばハマってる。

10.方舟

松内君と楽曲制作するきっかけとなった曲です。在学中にコンテスト用に作った曲で、実は初めは自分で曲をつけるはずにしていました。作る際に後でどんどん削って変えていくつもりでメモ程度に書いてみたものの全く案が浮かばず参考程度に松内君に渡したところ、驚くほどしっかり曲になって返って来たので、それならばユニットとして発表しようということになりました。いざコンテストで発表した際の講評では私のよさが出ていないだの、今までとはずいぶん違いすぎてコメントできないなどいろんな事を言われましたが、今までに作ったことのない曲を作ってみたら?という松内君の提案から生まれた曲だったので、このアルバムを作るきっかけとしては十分すぎるテーマだったんじゃないかと思います 。
 

これはもう話すと長いです、なにせ3~4年前に作った曲ですから3~4年分の想いがありますよそりゃ。全てはここから始まった、的なそういう重要な曲です。そう言う曲ですがそれを除いても普通に良く出来た良曲です。そして前の曲で滅多にしないです!って言っちゃった転調もしています。確か転調の仕方はMr.Childrenの擬態という曲を参考にしたはずです、同じですから多分そうです。それにしても参考にする音楽が邦楽ばっかりでなんだかちょっとテレちゃいますよね。
さて楽曲製作についてですが、コンテスト出場の為に作ったので完全にシングル的な姿勢で作り始めました。
正直ちゃんと聞いたこともないしよく知らないので本当にただのイメージなのですが水樹奈々のマイナーキーのシングル曲、と言うのが最初の発想です、要はアニソンを目指したのです。サビのメロディもグイグイと進んでいく船のイメージ、それも爽快に進むのではなく振り落とされそうなスピードで嵐の中を突っ走ってるようなイメージですね。
そんなこんなで今後発表の機会もないと思って要素をたくさん盛り込んで曲のサイズ感を大きくし、印象に残るものにしようとした結果この全編を通してドラマチックな楽曲が完成した訳です。作った当時はあのなんの変哲も無いバラード曲を歌っている稲積にこんな小難しいメロディの曲を歌わせる事ができるなんて、とニヤニヤしていたのですが今となってはその稲積が1番変態的な歌詞を書いているのですから分からないものです。デモ、と言うか当時の完成版の音源ですが今思えばダメダメです本当に。いや元から満足してた訳では無いですしもっとやりたい事があったのですが純粋な能力不足と時間不足によりああなっています。

そら賞も取れんわ、といった感じですけどここがスタートなんだと思えば感慨深いですね。

この曲の注文は「とにかく分厚いコーラスを!」と言うことで、淀川で一人で録りました。

秋の終わりと言うか、冬の始まりだったので次の日風邪気味に...松内がやりたかったけどできなかった完成版がCDに収録されてます。それを作りあげたのですから、アレンジャーの役目ってかなり重要なんですよ。

アルペジオを特徴的にし永井聖一さんを意識したアルペジオの感じ。ギターはトレブリーにあえてしてる

11.Musk Night

私自身が夜中に眠れないときによくお香を何本もたいて眠くなるのを待っているということがあります。この歌詞もそんなときに作ったもので、アルバムの中でも群を抜いて引きこもった内容になりました。部屋の中で小ぢんまりと歌っているイメージだったので、レコーディングでは安井さんにわがままを言って地べたに座りレコーディングに臨みました。レコーディングブースもそこそこの狭さだったので雰囲気は非常に再現されたのではないかと思います。
 

ラストの曲、アレンジが完成した時点からこれはラストだなと自分の中では決まっていました。夜寝る前にこのアルバムを聞いていたらMusk nightの途中辺りで本当に寝てしまう、みたいな立ち位置の曲なのでおそらくこの曲が1番印象が薄いとは思いますが実はそれで正解なのです。
アルバムの中でエゴイストと対をなす小さなバラード曲でサイズも2コーラスと非常にコンパクト、元々歌詞がそのサイズだったのでそれは僕の手柄ではありませんがなかなか作ろうと思って作れるサイズ感では無いように思います。
デモではしっかりめにバンドアレンジされていますがこれはまだフルアルバムではなくミニアルバムにするつもりでデモテープを作っていた第1期の頃の名残りです、ギターの音が気に入っています。

アレンジしたあとでエレキをアコギにしたり、ギターのフレーズどうこうの話をさんざんした後で、エゴイストと被るのと、方舟がオチでこの曲はエンディングにあたるから騒がしくないアレンジがいいとの理由で、ストリングスとエレピだけのアレンジになりました。お蔵入り2曲目ですね。

特になし

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